あらすじからネタバレまで丸わかり!
映画『チャーリーとチョコレート工場』は、
お菓子の世界に浸りたいとき
ユーモアのある映画を見たいとき
童心に帰りたいとき
にオススメの映画です!
本記事では、
- 映画『チャーリーとチョコレート工場』のあらすじは?
- 見どころは?
- ネタバレは?
- 緊張の瞬間はここ!
- 感動の瞬間はここ!
- 『チャーリーとチョコレート工場』の感想
- 評価は?
これらをご紹介いたします!
特に!「ネタバレ」の「ウォンカの改心」をお見逃しなく!
今回のトピックスをお読みになれば、『チャーリーとチョコレート工場』の注目シーンを見逃すことなくお楽しみいただけます。
それでは、早速あらすじから参りましょう!
もくじ
『チャーリーとチョコレート工場』あらすじ
ウォンカのアナウンス
© 2005 Warner Bros. Entertainment Inc.
ある冬の朝、世界中にチョコレートが配達されました。
《ニューヨーク行き》
《ロンドン行き》
《東京行き》
そのチョコレートにはある「仕掛け」がありました。
それは、世界中で愛されている「ウォンカのとびきりめちゃうまチョコ」にたったの五枚だけ「ゴールデンチケット」が入っているのです。
そのゴールデンチケットを手に入れたものだけが、何十年も立ち入りが禁止されていたウォンカの工場の中に招待されるのです。
このアナウンスに世界中の人が白熱しました。
ある日を境に、ウォンカの工場から人の出入りが途絶えてしまったのです。それは従業員がレシピを盗み、横流しにし始めたことがきっかけでした。
ウォンカの類似商品が世を出回り、ウォンカは工場を畳まざるを得ない状況に追い込まれました。
それからというもの、工場から出てくるのは商品だけになりました。
工場ではどのような製造が行われているのか、何も明かされません。
年に一回のチョコレート
世界中が「ゴールデンチケット」を欲しがりました。
チャーリーもその一人でした。
彼は町の中で最も古い家に住んでいました。
なので、家は古くて傾いていました。
父親は歯磨き工場に勤めていますが、最近解雇されていました。工場に機械が導入されたのです。
「キャベツスープが一番よね」
彼らは毎日キャベツスープを食べていました。しかし心優しい少年チャーリーは文句も言いません。
そして年に一度の楽しみがやってきました。
彼の誕生日です。
彼は年に一回、誕生日に「ウォンカのとびきりめちゃうまチョコ」を食べるのです。
家族が見守る中、恐る恐る包みを開けました、しかしゴールデンチケットは入っていませんでした。
「でもチョコレートはある」
そう言ってチャーリーは両親とおじいちゃん、おばあちゃんの分までチョコレートを分けて食べました。
ある日、学校から帰ったチャーリーはおじいちゃんに呼ばれました。
「これでチョコレートを買っておいで」
それはおじいちゃんのへそくりでした。ひょっとしたらゴールデンチケットが当たるかもしれません。
素直におじいちゃんのいう通り走って買ってきたチャーリー。二人は一気に包みを破って開けました。
しかし残念ながら、チケットは入っていませんでした。
その間ゴールデンチケットは発見され、残りは一枚になりました。
ある日、チャーリーはお金を拾いました。
そのお金でお菓子屋さんへ直行し、「ウォンカのとびきりめちゃうまチョコ」を買いました。
ダメ元で店の中で包みを開けました。
すると、包みの中には光り輝くものが!
© 2005 Warner Bros. Entertainment Inc.
チャーリーはチケットを手に入れたのでした。
「ぼ、僕の店でゴールデンチケットが!」
店員のその声に大人がチャーリーに気がつき、声をかけました。
「そのチケット売ってくれない?」
「ダメだダメだ、その子に近寄るな」
店員は言いました。
「いいかい、走って家へ帰るんだ」
チャーリーは走って家に帰りました。
選ばれし五人の子供達
当日。
ゴールデンチケットを手にチャーリーはおじいちゃんと一緒に工場へやってきます。門の外にはマスコミが勢ぞろいしています。幕を閉じたウォンカの工場が十数年ぶりに開かれるからです。
チャーリーの脇に並ぶ4人の子供と同伴する父・母も緊張をしています。
「前に進んで」
どこからともなく声が聞こえてきました。この声はウォンカの声です。
長い間姿を隠し続けた彼、ウォンカ。彼に会えるのはもうすぐです。
世界中の緊張が高まります。一体何が始まるんだろう
そしてゆっくり幕が開くと・・・
〜♪ウィリー・ウォンカ、ウィリー・ウォンカ、素晴らしいショコラティエ!
〜♪ウィリー・ウォンカ、ウィリー・ウォンカ、みんなで彼にエールを送ろう!
可愛らしい音楽とともに、メリーゴーランドのような夢に溢れる人形たちが動き始めました。
世界中の人から愛されるお菓子を作り続けたショコラティエです。完璧な演出に期待が高まり、音楽も半ばに入ると・・・
設計ミスなのか何かが点火し、瞬く間に人形たちは火にあぶられました。プラスチックが溶け始め、顔はやけ、目が飛び出し、もう夢もかけらもありません。音楽までも調がどんどん狂い始めました。
「わーい!」
パチパチと拍手をして気まずい沈黙を破ったのは、それまでいなかった人物でした。そう、彼こそが、ウィリー・ウォンカ本人でした。
『チャーリーとチョコレート工場』の見どころ
ウォンカ本人を目の前にした5人の子供たち。彼らのうち工場を手にすることができるのは誰でしょうか?
気になる結末を急ぐ前に、ここからはこの映画の見どころをご紹介していきましょう!
映画を見たときに作品がもっと楽しめますよ!
夢のようなチョコレート工場
「工場」と聞くと無機質で簡素なイメージですが、ウォンカの工場はまるで夢の世界です!
「どうしてそんなに扉が小さいの?」
ゲーム好きのマイクが尋ねます。通路を抜けた先にあったのは、人の手ほどしか通り抜けられないような大きさの扉でした。
まるで不思議の国のアリスの扉のようです。
「チョコレートの香りが飛んで行かないようにだよ」
ウォンカがニヤリとし、鍵を開けます。するとそれは小さな扉はただの「飾り」であることがわかります。
これはウォンカ独特のユーモアです。
扉を押しあけると・・・
そこには夢のようなお菓子の世界が広がっていました。
目の前に走るのはチョコレートの滝。
この滝は、激しく飛沫(しぶき)を上げる滝がチョコレートと空気をミックスさせ、ふんわりとした食感を可能にするのです。
その周りには色鮮やかな植物が生えています。
水玉でポップなキノコ、可愛らしい花。しかしそれらをよく見ると、お菓子でできているのです。なんと芝生までも。
そう、チョコレートの滝の空間のものは、すべて食べることができるのです!
この空間には子供たちも大興奮!
ウォンカの合図とともに一斉に食べたいお菓子の元へ走ってゆきました。
さてこの子供たち。一体どんな子供たちでしょうか?
予測不可能な問題児たち!
ゴールデンチケットを手に入れ、チョコレート工場の見学にやって来た強運を持つ子供たち。彼らは運が強いだけでなく、個性派もなかなか強いです・・・。
そんな彼らがどんな背景を持っているのか、そして彼らの「失敗」にどんな「制裁」が下されるのか、ご紹介していきましょう!
大好物はチョコレート!ずんぐりしたオーガスタス
「金のチケットを最初に手に入れるのは誰なんだろう?」
世界中の人が気になっていました。
チャーリーのおじいちゃん・ジョージは「最初の当選者はきっとブタみたいな奴だ」と予想しましたが、蓋を開けてびっくり、正真正銘の肥満児でした。
ドイツ・デュッセルドルフに住む肉屋の息子、オーガスタスはチョコレートが大好き。
口の周りにチョコレートをベタつかせる彼はこう言います。
「いつものようにチョコレートを食べていると口の中に違和感を感じた」
「ヌガーでもピーナッツでもない。見て見るとそれは金色で、手元には金のチケットがあったんだ!」
食べ物には目がない、間抜けでずんぐりした男の子です。
© 2005 Warner Bros. Entertainment Inc.
勝気な娘、バイオレット・ボーレガード
2番目にチケットを手に入れたのはアメリカ・ジョージア州アトランタ在住の少女、バイオレット・。
彼女の自宅には目がくらむ程大量のトロフィーがずらりと並んでいます。
母親はいわゆる「ステージママ」なのです。
その遺伝子を受け継いだ彼女は勝つことへの執着は人一倍強いです。空手などのスポーツを得意とし、今までのトロフィー獲得数はなんと263個。
彼女はいつもガムを噛み続けています。
現在最高記録に挑戦中です。
ところがゴールデンチケットも欲しくなり、ウォンカのチョコレートも食べ始めました。食べるときは耳の後ろにガムをくっつけておくのです。
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大金持ちの社長の娘、ベルーカ・ソルト
3番目にチケットを当てたのはイギリス・バッキンガムシャーのナッツ工場の社長令嬢の少女、ベルーカ・ソルト。
彼女はチケットを「当てた」と言うよりは「高額で買った」と言った方がいいのかもしれません。甘やかされて育った彼女はチケットが欲しくてならず、父親に大量のチョコレートを買占めさせたのです。
そして工場の従業員にゴールデンチケットを探させ、チケットを手に入れました。
父親が娘にチケットを差し出すとニコッと笑い、次の瞬間には
「パパ、ポニーが欲しい」
とこんな具合です・・・。お礼も言えない娘です。
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ゲーマーで現代っ子なマイク・ティービー
4番目にチケットを手に入れたのは、アメリカ・コロラド州デンバー在住の少年、マイク・ティービー。
父親は高等学校の地理教師を務めていますが、息子が何を考えているのか困惑している様子。
彼はいわゆるゲーマーで、時間があれば一日中ゲームをしています。
特に戦闘系のゲームが多く、攻撃的な口調で話しをします。
また彼の性格には自分の知識が絶対に正しいと思い込む傾向があり、非常に頑固です。
ゴールデンチケットはどのように手に入れたかというと、チョコの製造年月日、天候による増減、株価指数を換算して、1回でチケットを当てたのです。
そんな彼は、チョコレートは大嫌いで、お菓子には興味を示しません。
ただ「ゲーム感覚」でチケットを探り当てただけなのでした。
© 2005 Warner Bros. Entertainment Inc.
『チャーリーとチョコレート工場』ネタバレ!
※ここからはネタバレを含みます。知りたくない人はスルーしてください!
子供たちの過ち・・・
私が工場を手に入れるんだ!
僕こそが勝者にふさわしい!
意気込む子供達ですが、彼らの身勝手な行動が災いをもたらします。
チョコレートを舐めようとしたオーガスタス
チョコレートの滝の部屋へ案内された子供達。
ウォンカの「ご自由に」という合図を受けると子供達は散り散りバラバラに好きなところへ駆けていきました。同伴している父親や母親も興奮を隠しきれません。
「パパ!あの小人は何?あそこよ!」
金持ち社長の娘、ベルーカが「小人」を発見しました。
「ウンパルンパだよ」「ウンパランドから来たんだ」
ウォンカが当然のように言いました。
「そんな国はない」
するとすかさず、高校で地理学を教えるマイクの父が突っ込みました。
「私は高校で教師をしているのです」
「ええ、ならあの国がどんなに惨めな国なのか、ご存知でしょう」
ウンパルンパはウォンカが工場経営のために連れて来た小人たちでした。彼らは非常に原始的な生活をしていて、現代社会から忘れられているようでした。
そんな話をしていると、太っちょのオーガスタスはチョコレートの川を見つけました。
<ここで僕の大好物のチョコレートをたくさん食べるんだ!>
彼はそう思ったのです。
しかしウォンカは彼を見つけると注意を促します。
「チョコレートは鮮度が大事だから、川には立ち入らないで!」
しかしチョコレートに目がないオーガスタスはウォンカの声も耳に入りません。
1人目の脱落者
大好きなチョコレートで溢れかえる川。そこに手を入れた途端、体が重すぎて川の中に落ちてしまいました。これにはウォンカもあきれ果ててしまいます。
するとどこからともなくリズミカルな音楽が聞こえて来ました。
「ウンパルンパだ!」
チャーリーの指差す先には、音楽とともに集まって来たウンパルンパたちがいます。
彼らは川の中に落ちてしまったオーガスタスを「除去」するためにやって来たのです。
上からパイプが降りて来て、彼は瞬く間に吸い込まれました。太すぎるため途中で詰まってしまいましたが、なんとか川には平和が戻りました。
「私の息子はどうなってしまうのですか?」
彼のお母さんは顔を青ざめて尋ねます。
「チョコレート・ファッジ製造に回されるんだ」
「じゃあ息子はチョコレート・ファッジにされてしまうのですか?」
ますます慌てる母親。しかしウォンカはその味を想像したのかギョッとしました。
「そんなものは誰も食べない」
ガムは私のもの!「バイオレット」になったバイオレット
残された4人の子供とその親たちは次の部屋へと進みました。
その部屋は化学実験を行うための機器がたくさん設置された部屋です。その周りをウンパルンパたちが忙しそうに動き回っています。
ここではフルコースを味わえるガムを製造しています。
「ガム!」
ガムと聞いてバイオレット黙っていられるはずがありません。口にあったガムを耳の後ろにへばり付け、「作りかけ」のガムを口に入れました。
「すごい!トマトスープの味がする!」
「ああ、さあ吐き出して」
ウォンカが言います。しかし母は我先にと勝負魂の火がついた娘を誇らしく見つめています。
「その調子よ。次はどんな味がする?」
「ローストビーフ!ポテト!クリスマスケーキ!」
「私の娘が世界で一番最初にこのガムを食べたんだわ」
そんな呑気なことを言う母親。ウォンカは心配でなりません。
「うわ!ブルーベリーパイ味のアイスクリーム!」
「来るぞ。この部分だ」
2人目の脱落者
「あなた鼻が変よ」
ベルーカが変化に気がつきました。バイオレットの鼻が紫色です。
「あなた、”バイオレット“になってる!」
「何が起こってるの?」
するとウォンカは慌てて機械の陰に隠れました。バイオレットがみるみる膨らんでいくのです。「バイオレット」色に染まった彼女はまるでブルーベリーそのものです。
「20人のウンパルンパに試してみたけど、一人残らずブルーベリーみたいになっちゃうんだ」
そして愉快な音楽が聞こえてきました。ウンパルンパたちです。彼らは巨大なぶるーべリーと化してしまった彼女を転がして行きました。
ブルーベリーを「絞る」のです。
あのリスが欲しい!言うことを聞かないベルーカ
残っているベルーカ、マイク、そしてチャーリーはさらなる部屋へと行きました。
その部屋はくるみの「仕分け」をするリスたちの部屋でした。
部屋の中心には巨大な深い溝へと続く丸い穴があり、その周りをぐるりとリスたちが背を向けて囲んでいます。リスはせっせとくるみを振り、良いくるみか悪いくるみか仕分けているのです。
「パパ、あのリスが欲しい」
そういったのはわがまま娘のベルーカです。彼女は欲しいものがあればなんでも手に入れてきました。黙っているはずがありません。
「リスは売り物じゃないんだ」
ウォンカは冷たく父親にこう言いました。しかしベルーカは欲しくて仕方がないのです。彼女は柵を乗り越え、力ずくで手に入れようとします。
リスに手を伸ばし、掴むと途端に他のリスたちがやってきました。彼女を取り囲み、抵抗も虚しく無数のリスたちに体を抑え連れられます。
そして一匹のリスがベルーカの体に登り、額をコンコンと叩きました。
耳を傾けると、それは「出来の悪いくるみだ」とわかったようです。
3人目の脱落者
そのリスの合図で一斉に他のリスたちが動き始め、彼女の体を運び始めました。
「パパー!」
「彼女はどこへいくんだ?」
父親が心配顔で尋ねます。
「生ゴミバケツだよ」
「その後はどうなるんだ?」
「焼却所へ送られる」
「焼却所!?」
父親は気が気ではありません。
「大丈夫、火曜日しか稼働しないから」
「今日は火曜日だよ」
マイクが言いました。
「でも今日は動かないから大丈夫」
「パパー!」
そして彼女はあっさりとダストシュートへと投げ込まれました。
するとすぐに音楽が流れてきました。
とても爽やかなメロディーです。
そしてウンパルンパが生臭そうな歌を歌いながら誰も噛めないような硬いステーキや牡蠣の貝殻を放り込んで行きます。
父が娘を心配して降りてきました。
深い深い穴を覗いていると、後ろからすばしっこいリスがやってきました。飛び上がって父親のお尻を一押しし、彼は穴へと落ちました。
テレビの中に入るんだ!テレビ好きのマイク
マイクとチャーリー。残されたのはたった二人です。
彼らは真っ白な空間に連れて行かれました。そこには一台のテレビと、巨大な機械装置があるのみです。
その空間は、地上のものを電波を経由してテレビへと送り込み、テレビを経由してお菓子を届けるための実験を行う部屋でした。
テレビと聞いてマイクが黙っているはずがありません。
マイクは途端にウンパルンパたちを押しのけて機械装置へと駆けて行きました。
「ボタンは押さないで!」
ウォンカの声も届かず、彼は機械装置へと近づきボタンを押しました。巨大なパイプが彼を運んで行きます。そして電気的な力が働き、彼が消えました。
彼はテレビの中へと入ってしまったのです。
4人目の脱落者
「時々体がバラバラになってしまうこともあるんだけど・・・」
ウォンカの言葉を聞いて父親はギョッとしました。
「もし体がバラバラになったら、どの部分を持って帰る?」
「なんて質問だ?!」
「ただの質問だよ・・・」
全てのチャンネルを回すと、マイクは見つかりました。小人のウンパルンパよりも小さくなってしまいました。
テレビの中のウンパルンパに追いかけ回され、終いにはウンパルンパに叩かれてしまいました。
残ったのは、心優しい少年チャーリーだった
「よし。じゃあ残ったのは後何人?」
ウォンカが振り返ると、立っていたのはチャーリーとおじいさんだけでした。
「ウォンカさん。残ったのはチャーリーだけです」
「残ったのは君だけ?他の子供たちはどこへいったの?」
ウォンカはまるでチャーリーのことを今思い出したようでした。
「おめでとう!君が優勝者だ!」
そしてウォンカは大喜びでチャーリーに握手をしました。
「それじゃあガラスのエレベーターに乗ろう!」
興奮しきったウォンカは歩き始めるとガラスの窓に頭をぶつけました。
ウォンカの空飛ぶエレベーター
気を取り直して3人はエレベーターに乗り込みました。
《UP AND OUT》
ウォンカがボタンを押しました。
「アップ・アンド・アウト?どんなボタンですか?」
「そのうちわかる」
エレベーターが動き始めました。ものすごいスピードです。ウォンカは興奮が抑えきれません。
「何年もこのボタンを押すときを待っていたんだ」
目を見開き、不気味な笑みを浮かべます。
「さあ行くぞ。『アップ・アンド・アウト』だ!」
「どういう意味なんですか?」
おじいさんが尋ねます。
「それはつまり、このまま上昇して天井を突き破るんですか?」
「アハハハハ」
エレベーターはどんどん加速します。このまま天井を突き抜けるのか?
自分たちはどうなってしまうのか?
チャーリーとおじいさんは気が気ではありません。
緊張の瞬間!
するとエレベーターは天井のガラスを突き破り、エレベーターはそのまま上空に向かって直進しました。
しばらくするとエレベーターは一瞬止まり、重力に従って下降を始めました。
ウォンカは相変わらず期待に満ちた顔をしています。すると別のボタンを押しました。そこでエレベーターがジェット機となり、上空を漂い始めました。
下を覗くと、子供たちが出てきました。
チョコレートまみれのオーガスタス、バイオレット色に染まり、ガムのようにしなやかな身体能力を手に入れたバイオレット、ハエにたかられ生ゴミまみれのベルーカ、平たく引き伸ばされたマイク。
変わり果てた姿で、報道陣の前に現れました。
「どこに住んでる?」
「あそこだよ」
工場を選ぶか、家族を選ぶか
「チャーリーはいつ帰ってくるのかしら?」
「今日中には帰ってくるだろう」
父と母がそんな話をしていました。
ドッガーーーーーン!!!!!!
すると頭上から大きなものが突き破ってきました。
「玄関から入ってきなさいな」
呑気なおばあちゃんが言いました。家は粉々です。そして目の前には息子とおじいちゃんがいました。
「ママ!パパ!ただいま!」
チャーリーが満面の笑みで母に抱きつきました。夫婦は困惑の表情を隠しきれません。家族が苦手なウォンカはぎこちなく小さく手を振りかけました。
「彼がウォンカさんだよ」
「こんにちは。あなたたちが彼の・・・・」
「彼の・・・?」
「り、両親のようですね」
ウォンカはこれまで見たこともないような貧乏暮らしを目の当たりにし、驚きを隠せないまま話を進めました。
「あなたたちの息子に工場を継いでもらおうと思います。というのも、実は奇妙なお告げがありましてね」
それはウォンカが髪を切っていた時のことです。一本の白髪を見つけました。自分は老いが近づいている、工場を継ぐものが必要だ、そう気がついたのです。
妻も息子もいない彼は、誰か跡取りを探そうと決意し、ゴールデンチケットをたった五枚のチョコレートに忍ばせたのでした。
「家族も連れて行けるよね?」
両親と4人のおじいちゃん、おばあちゃんたちは期待のこもった目でウォンカを見つめました。
「まさか。君だけに来てもらうんだよ」
チャーリーは一瞬で表情を変えました。彼は悲しみと怒りの入り交ざったような目でこう言いました。
「それなら僕は行かない。工場よりも家族の方が大事だから」
この言葉に、ウォンカは衝撃を受けました。
「そうなの?」
「そう言われるとは思っていなかったよ」
そしてウォンカはエレベーターに戻り、悲しみに満ちた表情でゆっくりとボタンを押しました。
それから、チャーリーたち家族は協力して家を建て直しました。父親も機械を修理する仕事につき、家計も潤って来ました。
一方であれからウォンカは何もやる気が出なくなってしまい、上の空の日が続きました。
ある日チャーリーが男性の靴磨きをしていました。
彼がウォンカの話をしていました。
「僕は彼に会ったことがあるよ」
「そう。どんな人だった?」
「天才だけど、家族のことが好きじゃないんだ!」
ガバッ、と男性が新聞を閉じました。その男性はウォンカでした。
「家族が大事だから。ウォンカさんにも家族がいるでしょ」
ウォンカは顔をしかめました。一度もチョコレートを口にすることを許さなかった父親が怖いのです。
「ウォンカさんの親も、ウォンカさんのことを愛しているよ」
「それはどうかな」
「確かめに行けば?」
「一人で行きたくないなあ」
「一緒に行こうか?」
チャーリーが言いました。するとウォンカは待っていましたと言わんばかりに笑顔になりました。
「一緒に行ってくれるの?それはいいや!」
エレベーターに乗り込もうとしたウォンカは勢いよくぶつかりました。
ウォンカの改心
「家を間違えていたらどうしよう」
しかしプレートはしっかりと「ウォンカ」と書いてあります。
「口を開けて」
診察台に座りました。チャーリーに見守られ、ウォンカはためらいながら口を開きました。
チャーリーは壁にかかっている数々の新聞や雑誌の切り抜きに気がつきました。それはウォンカの写真や新聞の切り抜きでした。父親は ウォンカに厳しく接しながらも、彼のことをひと時も忘れることがなかったのです。
父は歯を見ると表情を変えました。大人になっても歯の形は変わりません。息子だとわかったのです。
「ウィリー?」
「・・・やあお父さん」
感動の瞬間!
「何年もフロスをしていないな」
「一度も」
そしてウォンカと父親はしばらく沈黙しました。数十年ぶりの再会です。そして二人はぎこちなく抱き合い、親子の再会を噛みしめました。
家族の大切さのわかったウォンカは、チャーリーと彼の家族を受け入れました。そして彼の家を、ウォンカの素敵な工場の中に建てました。家の屋根には、真っ白な粉砂糖が降り注いでいました。
おしまい。
それでは、こちらの作品の評価・感想に移りましょう。『チャーリーとチョコレート工場』は星いくつでしょうか・・・?
評価は?
評価 ★★★★☆4/5
評価は、星4つです!
その理由は、
- チョコレート工場が圧巻だった!
- ウォンカのシニカルな笑いがツボだった!
- 親子の愛情に感動した!
これらの点から星を4つ付けさせていただきました!
初めてこの映画を見たときから挿入歌が大好きで、DVDを何度も見たことを覚えています。それくらい好きな映画でした!
感想・込められた意味
チョコレートの風味香る夢の世界と大人のシニカルなスパイスの効いたクセになる映画でした!
チョコレートや甘いお菓子が製造されるウォンカの工場は、子供の夢をかき集めたような甘くて幸せな空間です。
飛沫(しぶき)を立てる滝はチョコレート、咲いている花はキャンディー、足元には砂糖でできた芝生。もう子供のための世界じゃないですか。
ところがどっこい、工場長・ウォンカは工場で身勝手な行動をとるわがままな子供たちに制裁を下すんですね(笑)
「蛙の子は蛙」ということわざの通り、子供の問題の出どころは親にあるんです。
その描写が見事です。制裁を下されて慌てふためく親子を見るウォンカの不気味な笑いの挿入も絶妙です。
そのスパイスの源はロアルド・ダール原作を映画化したこの作品。彼の作品はユーモラスで、作風を残しつつティム・バートンの世界を全開に繰り広げた、という感じです。
まさにロアルド・ダールとティム・バートンの幸福な出会いです!!!
『チャーリーとチョコレート工場』観たくなりましたか?
いかがでしたか?
今回は『チャーリーとチョコレート工場』のあらすじ、ネタバレについてご紹介いたしました!
「ネタバレ」では心優しいチャーリーの家族への愛、そしてウォンカの家族との仲直りについても触れていきました。
予告編はこちらになります♪
『チャーリーとチョコレート工場』をもっと詳しく知りたい!
そんな方はこちらもお読みになってください♪
→映画『チャーリーとチョコレート工場』歌とウンパルンパ役の俳優について!子役の現在も調べました!
公開日
2005年7月15日 アメリカ合衆国
2005年9月10日 日本
ジャンル:コメディ
監督
ティム・バートン
キャスト
- ウィリー・ウォンカ:ジョニー・デップ
- チャーリー・バケット:フレディ・ハイモア
- ジョーおじいちゃん:デイビッド・ケリー
- バケット夫人:ヘレナ・ボナム=カーター
- バケット氏:ノア・テイラー
- ボーレガード夫人:ミッシー・パイル
- ソルト氏:ジェームズ・フォックス
- ティービー氏:アダム・ゴドリー
- グループ夫人:フランツィスカ・トローグナー
- ウンパ・ルンパ:ディープ・ロイ
- ウィルバー・ウォンカ:クリストファー・リー
- バイオレット・ボーレガード:アナソフィア・ロブ
- ベルーカ・ソルト:ジュリア・ウィンター
- マイク・ティービー:ジョーダン・フライ
- オーガスタス・グループ:フィリップ・ウィーグラッツ
- ジョージーナおばあちゃん:リズ・スミス
- ジョゼフィーンおばあちゃん:アイリーン・エッセル
- ジョージおじいちゃん:ディビット・モリス
- ポンディシェリ王子:ニティン・ガナトラ
- 小売店主:オスカー・ジェームズ
- ナレーター:ジェフリー・ホールダー
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