『リップヴァンウィンクルの花嫁』をもっと詳しく!
「あらすじ・ネタバレ」はもう知っているけど、
映画の主題歌をもう一度聴きたい
作中の綾野剛が気になる
タイトルの意味を知りたい
そう思ってはいませんか?
本記事は、
- 『リップヴァンウィンクルの花嫁』の主題歌と挿入歌
- 綾野剛の役名と背景
- 『リップヴァンウィンクルの花嫁』のタイトルの意味
これらをピックアップします。
きっとあなたが知りたい答えが見つかりますよ。
そして、岩井俊二監督に興味を持っていただけること間違いなし!
そしてこれまで気になっていた疑問も解決できるかもしれません。
その魅力に迫りたいと思います!
それでは初めに、『リップヴァンウィンクルの花嫁』の主題歌について見ていきましょう!
もくじ
『リップヴァンウィンクルの花嫁』の主題歌と挿入歌
主題歌を歌うのは、真白演じるcocco
『リップヴァンウィンクルの花嫁』の主要人物、真白を演じたのはシンガーソングライターのcoccoさんでした。
沖縄県出身のCoccoさんが活動を始めたのは1996年、19歳の時でした。
4枚のアルバムをリリーした後、2001年に活動を休止しています。2005年まで休業をし、活動を開始しました。
そしてこの映画の主題歌を務めたのも彼女です。
彼女の「プランC」というアルバムに収録されている「コスモロジー」という一曲が主題歌として使用されています。
映画を見るまで彼女の歌声は聞いたことはなかったのですが、実際に聴いてみると予想していたより繊細な歌声だと感じました。
さて挿入歌についてお話し致しましたが、本作では結婚式の場面がありました。
結婚式といえばあの入場曲が有名ですね。実際に映画ではどの曲が結婚式に使われていたでしょうか?
続いては挿入歌として使われているクラシック音楽にも注目してみたいと思います。
作中のクラシック音楽にも注目
岩井俊二監督の映画には、挿入歌としてクラシック音楽もよく使われています。
というのは、監督は学生の頃、家にあったクラシック音楽のレコードを聴き漁っていた、という背景があるようです。
では先ほど触れた結婚式で流された音楽。
一体どんな曲が使われていたのでしょうか?
正解は・・・
モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク第二楽章ロマンツェ」、バッハの「管弦楽組曲第3番第2曲マリア」でした!
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク第二楽章ロマンツェ」
「管弦楽組曲第3番第2曲マリア」
あの有名な曲はメンデルスゾーンの「結婚行進曲」です。
こちらは誰もが口ずさめるほどの定番曲ですが、最近の結婚式はクラシック音楽にこだわらず、J-POPを流したりすることもあるようです。
ちなみに、この映画の予告編、そしてエンディングで使われている曲はメンデルスゾーンの「歌の翼に」です。
「歌の翼に」
他にも作中に使用された音楽があります。
- F.メンデルスゾーン 編曲:F.リスト「歌の翼に」
- W.A.モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク第二楽章ロマンツェ」
- 「フルートとハープのための協奏曲ハ長調第二楽章アンダンティーノ」
- J.S.バッハ「主よ、太の望みの喜びよ」「管弦楽組曲第3番第2曲マリア」
- G.フォーレ「シシリエンヌ」「子守唄」
- F.ショパン「ノクターン第2番変ホ長調」
- S.ラフマニノフ「ヴォカリーズ」
- G.F.ヘンデル「水の音楽第2組曲ニ長調第2曲アラ・ホーンパイプ」
下に曲を用意したのでぜひ聞いてみてください^^
「フルートとハープのための協奏曲ハ長調第二楽章アンダンティーノ」
「主よ、太の望みの喜びよ」
「シシリエンヌ」
「子守唄」
「ノクターン第2番変ホ長調」
「ヴォカリーズ」
「水の音楽第2組曲ニ長調第2曲アラ・ホーンパイプ」
クラシック音楽は豊かな響きを持ち、場面の臨場感や人物の内面を引き出す大切な役割を果たしています。
美しい音楽であればあるほど、その感動は大きくなりますね。
それでは、皆さんが気になっているでしょう、重要人物を演じたあの俳優について迫っていきましょう。
綾野剛のプロフィール、役名とキャラクター
そしてもう一人の主要人物が「何でも屋」である安室行枡(あむろゆきます)。
この役を演じたのは、ミステリアスな面を持ちながらもサービス精神も兼ね備えているユニークな俳優、綾野剛さんです。
彼の体当たりな演技は圧巻でした。
そんな綾野剛のプロフィールと今回の役を比較してみましょう。
綾野剛のプロフィール
1982年岐阜県で生まれた彼は、高校生まで陸上部に所属していました。
中学・高校の県大会で優勝・準優勝をするなどの打ち込みぶりです。
2000年、高校卒業とともに上京をし、バンド活動を経て、2003年、21歳の時に『仮面ライダー555』に出演したことをきっかけに俳優活動を開始します。
彼の顔は「塩顔」に分類され、無機質でミステリアスであることから「蛇顔」とされることもあるようです。
また、幼少の頃は鍵っ子で、両親の帰りが遅かったことがあり、小学生の頃には一人で秘密基地を作っていたようです。
そんなこともあり、昔は人見知りをしていたようですが、現在では積極的に人と関わろうとしているようです。
そのためサービス精神が旺盛だと周りの人には認知されています。
綾野剛演じる「何でも屋」安室との共通点は・・・?
『リップヴァンウィンクルの花嫁』での役は、「何でも屋」の安室という男を演じました。
この男は「結婚式の代理出席」「別れさせ屋」「百万円のバイト」など胡散臭い仕事を紹介する男です。
そんな「闇」を感じる一方で、クライアントに対しては口が達者で、相手の求める要望を見事に汲み取り、力になろうというそぶりを見せることができます。
このように綾野剛さんのプロフィールと配役のキャラクターを比較すると、非常に似通っているように思えませんか?
ミステリアスでありながらサービス精神も持っている。
綾野剛さんにとって安室という男の役は共感できるところや、シンパシーを感じることがあったのではないでしょうか。
『リップヴァンウィンクルの花嫁』の意味
アメリカの小説が由来
タイトルに含まれている「リップヴァンウィンクル」とは、アメリカの作家ワシントン・アーヴィングによる短編小説『スケッチ・ブック』の主人公の名前です。
このお話はオランダ移民の伝説を基にしたものであり、「アメリカ版 浦島太郎」とも言われています。
というのも、主人公にとっては時間が経っていないように思えたのに、「実際には長い時間が過ぎ去って、昔の町は変わり果てていた」というオチがついています。
そのためアメリカでは彼の名前は「眠ってばかりの人」という意味として使われることもあるようです。
真白との関係性は?
さて、ここでタイトルの意味に気づかれたでしょうか?
「リップヴァンウィンクルの花嫁」とは、七海のことなのです。
そして「リップヴァンウィンクル」が真白です。
それは二人が連絡先を交換した時から始まります。真白は自分のアカウント名を「リップヴァンウィンクル」と名付けていました。宮沢賢治が好きな七海は「クラムボン」のちに「カムパネルラ」に変更しています。
七海が花嫁であるのは、真白が一緒に飛び立ってくれる相手として認めたことに由来します。
では、真白はなぜ「リップヴァンウィンクル」というアカウント名になっているのでしょうか?
これはあくまで個人的解釈ですが、「眠ってばかりの人」という意味を持つ「リップヴァンウィンクル」に、彼女の結末を投影したのではないでしょうか?
真白は末期ガンを患っており、闘病の末、毒を持った貝を握りしめてこの世をさりました。この結末を暗示しているようにも思えます。
監督に聞いてみないとわかりませんが、こんな解釈もアリかなと思います。
それでは最後に、映画で最も忘れてはならないあの注目の若手女優についてお話ししましょう。
注目の若手女優、黒木華
そうです、忘れてはいけないのは主役・七海を演じきった、黒木華さんです。
黒木華さんはこの映画で初めて主演を務め、知名度をより一層上げたようです。この映画を見て初めて彼女を知ったという方も多いのではないでしょうか?
気になる方のために、彼女のこれまでをご紹介します。
黒木華のプロフィール
黒木華(くろきはる)さんは1990年に大阪府で生まれました。
京都造形芸術大学に進学し、芸術学部映画学科俳優コースに進学しました。
大学在学中に演劇のワークショップに参加するなど、女優になるために盛んに活動されていたようです。
メインキャストを初めて務めたのは2011年の『東京オアシス』での映画出演でした。翌年の2012年には『おおかみこどもの雨と雪』で声優初挑戦します。
そして、2014年には『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞しています。こちらの章は、日本人女優では左幸子さん、田中絹代さん、寺島しのぶさんに次いで史上4人目です。日本人最年少で23歳で受賞するという快挙を果たします。
勢いはまだ止まりません。
2015年の『母と暮せば』では、第39回日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞を受賞しています。
柔らかい印象を持つ彼女ですが、演技力は群を抜いているようです。
黒木華さんはこれから経験値や年齢を重ね、幅も広がっていくでしょう。
今後どんな役を演じて見せてくれるのか、待ちきれません。
『リップヴァンウィンクルの花嫁』もう一度観たくなりましたか?
いかがでしたか?
今回は映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』の、
主題歌
綾野剛
タイトルの意味
についてお伝えしました。
映画を観るだけでは知れない重要人物を演じていた俳優・女優のプロフィールもご紹介しました。
それぞれの生い立ちや経験、そして努力があのキャラクターを生み出してきました。
『リップヴァンウィンクルの花嫁』に興味を持った方は是非実際にご覧になってください。
唯一無二の世界観にうっとりとしてしまうこと間違いなしです。
予告編はこちらになります♪
また、こちらの作品の「見どころ」やキャストを知りたい方はこちらをご覧ください。
→映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』あらすじ・ネタバレ・評価・キャスト!幻想的な世界を味わえる映画
公開日
2016年3月26日 日本
ジャンル:ドラマ
監督
岩井俊二
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