あらすじからネタバレまで丸わかり!
名作と言われる映画『カッコーの巣の上で』は・・・
感動したいとき
脱走劇を見たいとき
映画の余韻に浸りたいとき
にオススメです!
その理由は・・・?
本記事の、
- 映画・カッコーの巣の上でのあらすじは?
- 衝撃の瞬間はここ!
- 感動の瞬間はここ!
- ネタバレと感想は?
- タイトルの意味は?
- 評価は?
これらでご説明いたします!
特に!「ネタバレ」では、
- 「チーフが病院にいる理由」や
- 作中で明確にされていない「自殺の理由」や
- 「手術の真相」
についても触れていきます!
感動的なラストで普及な名作として多くの人の胸に響いた『カッコーの巣の上で』。
まだご覧いただいていない方でも、衝撃の瞬間、感動の瞬間、奥深いタイトルの意味を知ることができます。
それでは、早速あらすじから参りましょう!
もくじ
『カッコーの巣の上で』あらすじ
マクマーフィの詐病と観察期間
パトカーから降ろされてオレゴン州立精神病院にやってきたのは、マクマーフィという男でした。手錠を外されると、猿のように大袈裟な喜びの声をあげました。
彼にはある計らいがあるのです。
それは、狂人を装って刑務所の強制労働を逃れること。
彼はすぐ人を殴る癖があり、度々逮捕されていました。
精神病院に連行されたものの、関係者は彼が本当に精神を病んでいるのか、それとも労働を逃れるためにフリをしているのか、判断をつけられません。
そこで、精神病院に入院させて、彼を観察することにしたのです。
こうして刑務所から逃れられた彼は、うまくいったと思ったに違いありません。
ところが、精神病院の想像を超える悲惨な状況が、待っているのです。
「ワールドシリーズ、見たくないか?」
最初の治療は、グループセラピーでした。コミュニケーションを取り、心境を客観的に理解することで、精神安定を図るものです。
その日のテーマは、ハーディの夫婦関係でした。ハーディの奥さんが派手な身なりをすることで、浮気を疑ってしまうのです。
「何か意見がある人?」
厳しい顔の婦長が呼びかけますが、誰も挙手をしません。指名されてもたじろぐばかりで、議論は一向に進む気配はなし。
それどころか、テイバーやジム、フレッドリクソンたちは相談者のハーディを茶化してケラケラと笑っています。この展開は毎度のことで、インテリのハーディを3人はいつもバカにするのでした。
言葉の端々から感じられるハーディの知性が、3人には気に食わないのです。
そんな状況に痺れを切らしたマクマーフィは、ある提案を持ちかけます。
「ワールドシリーズを見ようぜ!」
しかし婦長は頑なにそれを否定。入念に練られた日課は簡単に変えられず、中にはやっとこの日課に慣れた人もいるのだと、聞く耳を持ちません。
「じゃあ多数決ならいいよな!」
多数決を取ってみるも、過半数を取ることはできず…。結局野球観戦は実現しませんでした。
その夜、マクマーフィは風呂場の水飲み台を持ち上げて、窓をかち割って野球を見に行くと言い張りました。7人、そして大男のチーフが不安と期待の混じった顔で彼を見守ります。ありったけの力を振り絞り、顔を真っ赤にして、うんうんと唸りながら持ち上げてみるものの、ピクリとも動く気配はありませんでした。
「努力はしたんだぜ」
そう言ってその場を去りました。
翌日、グループセラピーは進展のないまま持ち越しました。誰も大した発言もせず、相変わらずテイバーたち3人はハーディをからかっています。
「昨日の野球の多数決だけど・・・」
チャズウィットが突然多数決の撮り直しを提案しました。
「もう既に取ったはずです」
表情一つ変えない婦長は拒否しましたが、それは昨日の試合であって、今日の試合の多数決は取っていないのではないかという流れになりました。
改めて多数決を取ると、8人全員が手をあげました。みんなはムードメーカー・マクマーフィの後に続きます。ところが、それは過半数を超えていませんでした。
多数決は8人だけでなく、話し合いに参加しない人・できない人も含めて16人だったのです。その中に、統合失調症を患う大男のチーフもいました。
あと一人のために呼びかけますが、誰も相手にしてくれません。最後の望みであるチーフにマクマーフィは呼びかけました。
すると、耳も聞こえず口もきけないチーフが、ゆっくりと手を上げたのです。
過半数を超えたぞ!
マクマーフィは興奮して婦長に訴えました。
ところが既にグループセラピーの時間は過ぎていました。
俺は絶対に見る、そう言い張ってマクマーフィはテレビの前のソファーに座ります。
マクマーフィは決して婦長の支配下にはあろうとせず、ひとりでに野球中継を始めました。その興奮ぶりに他の仲間たちも集まってきて、盛り上がり、大騒ぎします。
病院側はマクマーフィのこうした態度から、「危険人物」と判断しました
クリスマスの大脱走!のはずが・・・
入浴の時間、常に見張られているマクマーフィは、監視員からある事実を伝えられました。
それは、マクマーフィはもうすでに観察期間を終えていて、この病院に拘束されていていることです。
規則に逆らうほど拘束期間が伸びるという事実を知ったマクマーフィは、どうしてもっと早く言ってくれなかったのかと仲間達を責めます。
彼らからしてみればそれは当然のことであり、言うまでもありませんでした。それに加え、彼らのほとんどが自主的に入院をしていたのです。
これらの事実に衝撃を受けたマクマーフィは、脱走を決意しました。
その日、小男のチェズウィックが騒ぎを起こしました。
「僕のタバコをよこせ」
カジノを開きタバコを掛け金の代わりにしていたマクマーフィに気づいた婦長が、みんなのタバコを回収したのです。
チェズウィックが騒ぐと他の患者もパニックになり、一室は混乱し始めました。ただ怒鳴ってそれを制しようとする婦長を見かねたマクマーフィは、素手でナースステーションのガラスを破り、タバコを一箱取り戻してチェズウィックに渡します。
それを見た監視員がマクマーフィを抑え込もうとし、対抗してマクマーフィが殴り、それを止めようと別の監視員がきて、またそれを遮ろうとチーフが押さえ込みます。
こんな一連の騒ぎがあり、チェズウィックとマクマーフィとチーフは別のフロアへ移動させられました。
そのフロアは、何かが、決定的に違っていました。
患者には覇気がなく、彼らの行く末を案じるようにただ見ているのです。
「それだけは嫌だ!」
チェズウィックは、うめき声をあげ、泣きじゃくりました。
しかしその抵抗も虚しく、医師と看護婦にある部屋に連れて行かれ、ぴしゃりと扉が閉められました。
衝撃の瞬間はここ!
残されたマクマーフィはフルーツガムを取り出し、隣のチーフに渡しました。
「ありがとう」
マクマーフィは耳を疑いました。確かに、チーフの口から声がしたのです。
本当にチーフの声だったのか?
残りの一枚をもう一度チーフに渡しました。
「フルーツ味だ」
チーフは、耳も聞こえし、口もきけたのです。
ただみんなを騙し続けただけだったのでした。医師も、婦長も、看護婦も、誰一人それを見抜くことができなかったのでした。
マクマーフィはおかしくて、嬉しくて、ただただ喜びました。そして、脱走計画を打ち明けます。
「俺は、小さな人間だ」
ところが、チーフは乗り気ではありません。
そして、マクマーフィの「お仕置き」の番が回ってきました。病室に連れられると、10人近くの医師や看護師がこぞってマクマーフィの体を抑え込みます。
そのお仕置きというのは、電気けいれん治療でした。頭部に電気を流すことによって人為的にけいれんを引き起こし、精神を沈めるという治療です。
「お仕置き」からグループセラピーに戻ってきたマクマーフィ。
彼はゾンビさながら、焦点も定まらないような足取りで歩いてきました。意気揚々としたいつものマクマーフィとは違い、一同唖然とします。
「お前らその顔はなんだよ!」
マクマーフィが笑い出しました。この一言でただの悪ふざけだったのだと理解し、一同安堵します。いつものマクマーフィが戻ってきて、彼らの顔に笑顔が戻りました。
その日の晩は、クリスマスです。
マクマーフィの脱走計画が決行します。監視員の目を盗んでナースステーションに入り、女友達のキャンディに電話をかけ車の手配を頼みます。そしてついでに酒も持って来るように頼みます。
こうして始まったマクマーフィの脱走劇。
果たして誰にも気付かれずに脱走することは可能なのか・・・!?
見どころをたっぷりとお伝えしたところで、お待たせしました!ここからは『カッコーの巣の上で』のネタバレをご紹介していきます!
心の準備はいいですか?
(※注意 このあとは作品のネタバレになりますので見たくないという方はスルーしてください)
『カッコーの巣の上で』ネタバレ!
そもそもチーフが病院にいる理由
大男のチーフは、体こそ大きいものの、心は小さな人間だと、自信が持てないようです。
その訳は、彼には悲しい過去があるからです。
チーフには大きな父親がいました。父親は大酒飲みで、次第にアルコールに侵され、みるみるうちに体が小さくなりました。
そして生きていることが可哀想になる程体はボロボロになったので、ごく自然に「始末」をしたのです。
そんな悲しい過去があり、チーフは統合失調症と診断されて病院に来たのでしょう。誰にも近づいて来られないように耳も聞こえず口もきけないフリをしていたのです。
ビリーの自殺
車の手配と酒の準備をして来たキャンディとローズが病院にやって来ました。
マクマーフィにもう会えなくなると知り、ビリーはショックを受けます。
「君も来るか?」
この誘いに簡単に乗ることはできませんでした。
「キャンディは君と結婚するの?」
ビリーはキャンディに気があるのです。マクマーフィは、ビリーとキャンディを無理やり一室に押し込みました。
事が済むまで、と待つマクマーフィ。
しかしそれが思いがけない失敗を招いたのです。
マクマーフィが目覚めると、病室は乱痴気騒ぎの跡が残っています。酒のグラスはわれ、ワインが溢れ、ベッドがいろんな方向を向いています。
そして、婦長と監視員が目の前に立っています。
彼はビリーとキャンディを待っている間、アルコールが回ってそのまま眠ってしまったのでした。
もう逃げられません。
こっそり手に入れた鍵で開けた病室の窓も、監視員にぴしゃりと閉められてしまいました。
すぐに人数確認が行われ、ビリーがいないことに気がつきます。
部屋中が捜索され、ついにベッドにいるビリーとキャンディが目撃されました。
不安な顔でみんなが見守る中、原則主義の婦長が彼に尋ねました。
「あなたがあの女性を連れ込んだのですか?」
一室に緊張が走ります。
「み、み、み・・・みんなが」
「みんな?みんなとは誰ですか」
「マ、マ、マ・・・マクマーフィ」
ビリーが自分で責任を取ろうとしない態度と、マクマーフィの異常な行動に、婦長は失望します。
「あなたの母と私は長く親友です。このことは、お母様に報告しますからね」
半ば脅すように婦長が告げると、ビリーはさっと顔色を変えました。
「そ、そ、そ、それだけはやめてくれ!」
暴れ出すビリーを監視員が押さえ込み、連れて行かれました。そしてマクマーフィに視線が戻ります。
マクマーフィに事情を聞き出そうとすると、看護婦の甲高い叫び声が一室に響き渡りました。その声色で、ただ事ではないことを全員が悟ります。
慌てて部屋に駆け込むと、血に染まったビリーがぐったりと倒れていました。手にはガラスの破片が刺さっています。
ビリーは、婦長の言葉にショックを受けて自殺したのでした。
その事実に我慢ならないマクマーフィは、婦長に掴み掛かります。誰にも止められない速さで婦長の首を掴み、絞殺しようとします。その力に耐えきれず婦長は白目をむいてジタバタと抵抗します。
駆けつけた監視員たちがマクマーフィを引き離し、間一髪で婦長は一命を取り留めました。
ロボトミーという最後の手段
それからも日課が行われました。婦長の首に巻かれたコルセットが、騒ぎの大きさを物語っています。
日中、マクマーフィはそれから姿を見せませんでした。仲間たちの間では脱走したんじゃないかとか、屋上にいるんだ、などとの憶測が飛び交います。
そしてその晩。
みんなが寝静まった頃、チーフが目を醒ましました。ゆっくりと上体を起こした彼の胸には、決意が固まっていました。
すると遠くから人の気配がしました。監視員たちに支えられたマクマーフィが来ました。監視員たちに助けられてマクマーフィはベッドに寝かされました。
監視員がいなくなると、チーフは近寄って言いました。
「脱走しよう。今俺はでかい気分だ」
ところが反応がありません。目は虚ろに開き、口はだらしなく開いています。
驚いたチーフが上体を持ち上げ揺すると、頭がグラグラ揺れるばかりで体に力が入っていません。月明かりがマクマーフィのひたいを照らしました。そこには、頭脳を開かれた痛々しい傷跡がありました。
ロボトミー手術です。マクマーフィは前頭葉の一部を除去され、感情を失った状態にされたのでした。
チーフはそれを一瞬で悟りました。
「こんな姿で置いていけない。一緒に飛び立とう」
チーフはマクマーフィの頭から枕を引き抜くと、優しく彼の顔の上に置きました。
そして、力一杯枕を押し付けました。息ができないマクマーフィはなにがなんだかわからず、必死に抵抗します。ジタバタする彼は動物か何かのようです。
チーフはそれに負けないくらい、力一杯枕を押し付けます。そして、抵抗する力が抜け、マクマーフィはぐったりとその場で息をひきとりました。
ラスト!感動の瞬間はここ!
精神病院からの脱走
もう、こんなところから抜け出そう。
風呂場に直行すると水飲み台の前に立ちました。その水飲み場は、ワールドシリーズを見に抜け出そうとしたマクマーフィが一度持ち上げようとしたものです。
全神経を集中させて持ち上げますが、なかなか動きません。チーフの固い決意が後押しして、もう一踏ん張りすると、徐々に徐々に水飲み台は動き始めます。
水道管から一気に水が溢れ出し、水飲み台が完全にチーフの腕の中に収まると、それを抱えたまま歩き始めました。
大きく振り上げ、窓ガラスめがけて放り上げました。
部屋中が揺れるくらいの大きな音を立てて水飲み台は窓をぶち壊し、芝生の上に転がり落ちました。部屋中の者がその音で目覚めます。破られた窓ガラスの向こうには、夜明けの空が広がっていました。
チーフはためらいもせず、破られた穴の中に体を通しました。そして、向こうの地平線へと一直線に走って行きました。
『カッコーの巣の上で』を観て・・・
観ている最中と、観終わった後で心境をガラッと変えさせられた映画でした。
マクマーフィがムードメーカーとして精神病院の中で陽気に振る舞う姿に、笑いが絶えませんでした。
婦長の言いなりになるしかない患者たちが、マクマーフィの野球観戦の実現や脱走して漁港で釣りをしたりする姿を見て、「自由の獲得」の喜びを知ります。
ところがこの映画のどんでん返しである、マクマーフィのロボトミー手術はショックでした。精神疾患がないはずであったマクマーフィが、そのような結末を迎えることは非常に衝撃的です。
病名もつけられずただ「危険人物」というだけでそのような仕打ちを受けるのは間違っているような気がしました。
チーフの最後の脱走は、観ている者の願いであり、希望でした。感動的な結末に、胸が締め付けられてしまいました。
ではここで、作品の評価に移ります。5星が満点です。その結果は・・・
評価は・・・
評価 ★★★★★5/5
『カッコーの巣の上で』星5つです!
- 不朽の名作であり時代を超えて人々に感動を与える作品
- 自由の獲得に立ち向かうマクマーフィの力強い姿
- チーフの成長物語
これらを踏まえて、文句なしの5つ星です!
『カッコーの巣の上で』観たくなりましたか?
いかがでしたか?
今回は映画『カッコーの巣の上で』のあらすじと衝撃の瞬間、感動の瞬間、そしてネタバレについてお伝えしました。
興味を持った方は是非実際にご覧になってください!
愉快な仲間たちや数々のハプニングに目が離せません!
予告編(動画)はこちらになります♪
『カッコーの巣の上で』をもっと詳しく知りたい!
そんな方には是非こちらをお読みになってください♪
→映画『カッコーの巣の上で』 チーフの友情・タイトルの意味を解説!キャストのその後の活躍は?
公開日
1975年11月 アメリカ合衆国
1976年4月3日 日本
ジャンル:ドラマ
監督
ミロス・フォアマン
キャスト
- ジャック・ニコルソン : ランドル・パトリック・マクマーフィー
- ルイーズ・フレッチャー : 看護婦長ラチェッド
- マイケル・ベリーマン : エリス
- ウィリアム・レッドフィールド : ハーディング
- ブラッド・ドゥーリフ : ビリー・ビビット
- クリストファー・ロイド : テイバー
- ダニー・デヴィート : マティーニ
- ヴィンセント・スキャヴェリ : フレドリクソン
- スキャットマン・クローザース : タークル
- シドニー・ラシック : チャーリー・チェズウィック
- ウィル・サンプソン : チーフ・ブロムデン
- マーヤ・スモール : キャンディ
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全体的に安っぽいしつまんない
記事に大したオチもないし
>名無しさん
コメントありがとうございます^^
作品内容のネタバレでおもしろさを求めて書いていないのでつまらなく感じるかもしれません。
申し訳ないです(;^_^A
でも、名無しさんはこの名作をお好きなのでしょうね。
その上での厳しいコメントをしてくれたのだと思っています。
今後、コメントを参考に頑張っていこうと思いますのでまた何かあれば厳しいコメントしていただければ幸いです。